無遠慮な人たち

朝、テレビを観ていたら、ある番組のオープニングで今日の出演者たちを一斉に紹介するときに、ほとんどの出演者がにこやかな顔をしていたにもかかわらず、ただ一人、異常に不機嫌な表情で映っている人がいた。いかにも眠そうで、テレビに映ってはいけない顔をしていた。

私も不機嫌な顔をしていることが多々あるが、

人の振り見て我が振り直せ

とつくづく思った。

夕方。某スーパーの惣菜売り場に行くと、惣菜に割引シールを貼っている若い男性店員が、なにやらブツブツしゃべっている。

店内のだれかと連絡をとっているのかと思い、ちょっと回りこんでみてみたら、彼は携帯電話で喋っていた。どうやら私用のようである。

（オマエ何しとんねん）と言わんばかりの表情で私が彼を見ると、

彼は私の視線を避けるように別の惣菜コーナーへ歩いていき、

シールを貼りながら、まだしゃべり続けていた。

携帯電話は嫌いだ。