8日(木)
朝。2課Nさんが私に紙の束を渡しながら言った。
N:「これ、やってみますか?」
ちらっと見てみると、
円の中に、内接四角形が書いてあって、対角線が書いてある。
で、辺の長さがわかってる時に対角線の長さを求めろと?
こんなの、センター試験で死ぬほどみた。
2つの相対する三角形それぞれで余弦定理使って、
対角の和が180度だからcosの符号が逆になって、
cosの値が出るから、辺の長さも出る。
片目つぶってても1分でできる。
N:「ただし、余弦定理は使わずに。」
…。
なんだその決め技制限マッチ。
リキラリアットが使えない長州なんて。
バックドロップが使えない鶴田なんて。
ドラゴンリングインが使えない藤波、は別にどうでもいい。
しょうがないので相似を駆使してやってみた。
が、(4)まであったのに、(2)までで挫折。
私:「2課のこの分野は嫌いだぁ。1課から6課までのなかで、2課のこの分野が一番嫌いだぁ」
一人で騒いでいると、隣のK君が言った。
K:「数IIIよりもですか?」
私:「オレは文系(だから高校時代の微積は整式どまり。数IIIはやってない。)」
K:「え、文系なんですかっ」
KくんやYくんからは、私は文系と思われていないらしい。
相似を使いきれず悔しがっていると、
T:じゃあ、次、これ」
3課から書類が回ってきた。
この分野は私には手頃だが、
片目つぶって1分というわけにはいかないので、いったん保留。
昼食時。
前の職場のWさんが、
「私の職場の営業におけるタブレットの有効な活用の方法について」
というテーマで私に意見を求めてきた。
タブレットとかスマホとかパソコンとかの使い方そのものの話はできなくもないが、
Wさんの言う「私の職場」とは、
私にとっては「前の職場」なので、
もう、よくわからないのである。文系じゃないし。
Wさん本人のITスキルも勘案しながら何かしらしゃべろうとしたが、
途中でXさんが話に混ざってきた。
簡単ですよ簡単ですよと彼は言うが、
自分にとって簡単なことが他人にとって簡単であるとは限らない。
三人寄れば文殊の知恵とはならず、
むしろ、話がとっちらかってしまい、
すっかりめんどくさい気分になって、終了。
9日(金)
W君が言った。
W:「今日は営業で内閣改造の話をしたんで、Yさんの話も、しときました」
…。
時事問題について語るのも彼の仕事の一つではあるが、
私の名前を出してる時点で、
ほんとうに内閣改造の話だったかは、なぞ。
その後、H君に会ったので聞いてみた。
私:「…ってW君が言ってたけど、H君は内閣改造の話、した?」
H:「いや、いま中世なんで。絶対王政なんで。内閣出てこないです」
そうですか出てこないですか。
そして、自席に戻ると、周囲の人々はみな書類処理を一生懸命やっている。または営業中。
人々の邪魔をすると悪いので、自席机の手前の長引き出しの中身を掃除し始めた。
いろいろと不要書類が見つかったので、シュレッダーにかけたりしつつ、さらに引き出しの中を漁っていると…
私:「うぁぁ」
K:「どうしたんですか?」
私:「くしゃくしゃの千円札が二枚出てきた」
K:「すごいですね」
30秒後。
私:「うぁぁぁ、だめだ、これはだめだ」
K:「今度はどうしたんですか?」
私:「見て、これ」
それを見たK君の眼は大きく見開かれ、
1.2倍くらいの大きさになった。
私:「我ながら、適当すぎるー」
K:「すごいですね」
今年2月に立て替えた金が、
3月末だか4月頭だかに封筒に入れられて返金されたが、
忙しすぎて引き出しに突っ込んだまま、6ヶ月放置。
その額、10万円強。
こういう話は、
右を向いて話すと、
「なんか(PC関連用品を)買え。あるいは買ってくれ」
と言われるかもしれないし、
後ろを向いて話すと、
「僕が本を買う」
とか言われるかもしれない。
しかし2人とも営業中でいなかったので、
とりあえず、そういうことを言いそうにない、
そこらへんを歩いていた人に、
「かくかくしかじかで10万円が…」
と言うと、
「使いみちに困ってるなら、私が使ってあげます」
と言って、
隣の部長は行ってしまった。
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