19日(月)
日中の記憶はすでにない。
会社には行ったような気がする。
あぁ、そうだ。
W君と会議をした。
テーマは、
ニュージャパンカップの今後の展開について
ではなかったが、詳細省略。
午後。
頼まれ仕事をこなしつつ、病院を探していたら、
うちの部長がOA室にやってきて、
「どこの病院がいい」とか「ここの病院に電話して聞いてみましょう」とか、
ケータイを携帯していなかった私の代わりに,
自分のスマホで病院に電話して聞いてくれたりした。
が、問い合わせた病院は、すぐには診てくれなさそうで、「眼科に行きなさい」と言われてしまった。
夕方。別の病院に電話して予約をとったが、それは22日。
夜。本格的に頭が痛い。
ちょっと変に頭に力を入れると破裂しそうな、
寝ていても頭の傾け具合しだいで、普通に痛かったり、とても痛かったり。
風邪などで体がだるいとか発熱してつらいとかいうことは今までにもあったが、
今回のは、死の恐怖を感じる。
今日寝たら、明日目が覚めないのではないだろうか。
わりと本気で、各種Webサービスのパスワードの一覧をエクセルに入力してあったのを印刷した。
さらに、遺書っぽいメモも書いて、枕元に置いておいた。
まぁ、渡辺美里さん関係と、松田聖子さん関係と、プロレス関係の所有物の行き先を託したのと、
職場でお世話になった人の名前を書いただけではあるが。
20日(火)
朝。
生きてた。
10時過ぎ。やっぱり頭は痛いが、出社。
11時~12時半。業者と面談。とりあえずその間はあんまり痛くはなかった。
それが終わると、早々に帰宅。
ずっと横たわって耐え忍ぶ。
21日(水)
祝日なので、無理に出社することはしない。
買い物にも行かず、ドミノ・ピザを宅配してもらって、ひたすら寝ていた。
途中、ニュージャパンカップの決勝は視たが、視続けるととても痛い気持ちになるので、ほどほどで。
22日(木)
ようやく病院の予約日になった。相変わらず頭の状態はよくはない。
11時。
市内の某脳神経外科へ。
あらかじめダウンロードして記入しておいた問診票を提出して、しばらく待って、診察室へ。
問診票に基づいて現状を説明し、
その後、
- 音叉で聴力チェック
- 両手が普通に動くかどうかのチェック
- 光を当てて目の状態のチェック
私の右目を視た瞬間、先生が言った。
先生:「斜視がありますか?」
私:「はい、でもそれは今回のこととは無関係です。」
先生:「わかりました」
さすがお医者さん、すぐ気づく。
その後、MRI。
CTは受けたことはあるが、MRIは初めてである。
音がうるさいものの、慣れるとそのうるささが気にならず、半分寝ていた。
30分くらいで終了。
その後、動脈硬化の検査。四肢の血圧とか。
終わるときに看護師さんが言った。
看護師:「どこを手術したんですか?」
私:「大腿骨です」
看護師:「左(脚)がずいぶん細いなぁと思って」
さすが看護師さん、すぐ気づく。
待合室でしばらく待って、ふたたび診察室へ。
MRIの画像を前に、先生が説明してくれた。
先生:「出血はないですね。ただ、60代70代の人は無症候性脳梗塞がここらへんに白くポツポツあったりするんですが、あなたはまだ40代なのに、かなりはっきりした脳梗塞があるんですよ。これは先週突然何かがあったとかではないはずですが」
!!
…。
うーん。脳梗塞かぁ。
しかし先生はすぐこう言った。
先生:「左半身に麻痺とかないですか?」
!!
あ。
私:「あります。小児麻痺です。」
先生:「あー、それならわかりました。(筆者が生まれた)昭和44年とかだとMRIもCTもなかっただろうし、小児麻痺は原因もよくわからなかったりするんですよ」
私:(そうそう。いつ罹ったのかよくわからない。)
というわけで、
「やれば何でもできるわけではない、やってもできないことはある」
という、私の性格の一端を作った小児麻痺(=ポリオ)が、
脳梗塞として私の脳の中に刻まれている
ということはわかった。
が、その他には特に問題なしとのこと。
動脈硬化の方も、「やや硬め」という結果ではあったが、いますぐどうこうということでもない。
ただ、つらい症状としては、何も変わっていないのだが。
私:「どうすればいいですか?」
先生:「しばらく安静に過ごして、気になるようなら眼科や循環器科に行ってみてください」
12時半すぎ。出社。
状態をすでに話していた何人かの人たちに「無事」の報告。
そして、状態を話していなかったある人が私に言った。
某:「大丈夫ですか?」
私:「誰かから聴きましたか?」
某:「はい」
私:「大丈夫なんだけど、『大丈夫ですか』ってききながら、手には仕事の依頼書を持ってるっていう」
某:「すいません」
そして、
私:「『しばらく安静にしろ』ってお医者さんに言われました。」
Kくん:「…」
Iさん:「…」
Sくん:「…」
明日から、1年のうちで最も忙しい2週間がはじまる。
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