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カテゴリー「文化・芸術」の3件の記事

2007/09/16

「グレートカブキじゃねぇよっ」

来月の新日本松山大会の観戦を誘いに行ったら、彼は言った。

「(ケガしてて)肩が上がらなくて、乱闘に巻き込まれたときに受け身がとれんから、やめとく。」

…断るのはいいが、断る理由が間違ってると思う。

 

その続き。

私:「おとといは歌舞伎観に行ったんですよ」

Oさん:「グレートカブキ?」

私:「何でだよっ、グレートカブキじゃねぇよっ。」(ハリセンボン春菜ふう。)

…グレートカブキは完全引退ではないが、松山くんだりまで来ることは、もうない。

 

で、

9月14日 愛媛県民文化会館メインホール

松竹大歌舞伎 中村信二郎改め二代目中村錦之助襲名披露

  1. 正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)
  2. 二代目中村錦之助襲名披露 口上(こうじょう)
  3. 番町皿屋敷(ばんちょうさらやしき)
  4. 戻駕色相肩(もどりかごいろにあいかた)

去年観た松竹大歌舞伎と比べると、客入りが寂しい。1Fの後ろ7~8列は空席。2F以上は各階1列ずつ座っていたかどうか?去年は松本幸四郎&市川染五郎というビッグネームだったが、今年はそこまでの知名度のある役者がいなかったからだと思われる。

今回はホールに入る前に、ロビーでイヤホンガイドをレンタル。(600円+保証金1000円)

003詳しい仕組みはわからないが、周波数固定・受信エリア限定のAMラジオの生放送だと思われる。

そのまま聴いてると何を歌っているのかわからないような長唄の歌詞を解説してくれたり、時代背景や登場人物の説明をしてくれたり、これのおかげでかなりわかりやすかった。

 

 

1と4は舞踊だったのでイヤホンガイドが充分役に立ったが、この日のメインの演目である3は、大正期に作られた新歌舞伎とのことで、幕が上がるやいなや、登場人物のしゃべり方が、いわゆる歌舞伎ふうの抑揚のついたしゃべり方ではなく、普通にテレビで観る時代劇と同じ

なので、ガイド無しでも完全に筋を追うことができ、ストーリーの展開もテンポがよく、お菊と青山播磨の心情の揺れもよぉくわかってとてもおもしろかった。

しかし、2人のやりとりが終わってその余韻を楽しみたいときに、絶妙のタイミングでイヤホンガイドが彼らの心情を説明してくれるので、それがかえって興ざめだったりした。

 

2の襲名披露口上では、主役の中村信二郎改め中村錦之助が言う。

「中村時広松山市長とは、小学校から高校のとき同級生で、この松山で襲名披露ができるのはしあわせです。」

…そういえば、ロビーに市長からの花輪が来ていたが、どこの学校なんだろう?

 

私は、初代中村錦之助(=萬屋錦之助)の記憶がほとんどないが、今ウィキペディアでみて、歌舞伎から映画・テレビにチェンジするのがいかに大変なことだったかということを思った。今では、幸四郎も橋之助も勘三郎もいろんなことやってるのに。

2006/07/31

松竹大歌舞伎

松竹大歌舞伎 愛媛県民文化会館メインホール 3000人 (満員)

     
  1. 17:30~17:43 松本幸四郎 挨拶
  2.  
  3. 17:43~18:15 歌舞伎噺
  4.  
  5. 18:15~18:35 休憩
  6.  
  7. 18:35~19:45 勧進帳

前から4列目。非常によく見える。

1。緞帳が上がる前に、スーツ姿で幸四郎登場。古い松山弁で挨拶した後、 この巡業をやるようになったきっかけとなった出来事や、松山ということで子規や虚子にちなんで歌舞伎役者と俳句の関係や、 勧進帳がどういう芝居かなどについて語る。

幸四郎:「明日はすぐ丸亀へ向かいますので、道後温泉にゆっくりつかる間もございません。せめてまじめな方たちが作られたジュースくらいは飲んでいこうかと…。」

観客:(笑)

各地でその土地土地にあわせた話をするのは難しいと思うが、それにしても話がうまい。

 

2。吉原の風景の書割をバックに、NHKで放送したらよさそうな、歌舞伎の基本的な講座。
出雲阿国名古屋山三郎に扮した役者が登場。
進行役の役者さんが彼らにインタビューしたり、あるいは歌舞伎の歴史(女歌舞伎→若衆歌舞伎→野郎歌舞伎)を説明したり、 江戸と大坂京都の違い(荒事と和事)を実際にせりふや所作で示すとか。最後には、舞台に客を2人上げ、実際に簡単な演技をしてもらったり。

 伝統芸能ではあるが、地方巡業ともなると、いろんな工夫を凝らすのだなあと思った。

 

4。18:36。いよいよ始まったが、まだ音楽のみで役者は舞台に上がってこない。 左後方のババアどもがべちゃべちゃしゃべるのがうるさい。3分後にはおさまった。

  終盤の弁慶の延年の舞いでは、その酒の飲みっぷりに笑いが生じ、最後の飛び六法ではその迫力に圧倒された。

 場面設定があまりに有名なので、おおかた理解は出来たが、やっぱりもう少し古典を勉強しておくべきだと思った。

 

終演後、染五郎とともに舞台に戻ってきた幸四郎。

幸四郎:「歌舞伎には本当はカーテンコールはないのですが、 皆様からたくさん拍手を頂戴しましたので、戻ってきました。」

客:(笑・拍手)

幸四郎:(息も絶え絶えに)「愛媛市と愛媛県の皆さんのご多幸をお祈りいたします。」

…残念。松山市です。

 

おもしろかったので、帰ってから他にないか探したら、

十八代目中村勘三郎襲名披露 (9月20日内子座)

があったが、平日の内子座(650人収容)ってどうなんだろう?

2004/10/09

なみそ???

 能を習っている友人のU君に誘われて、松山城薪能を観に行った。以前から興味はあったが、なかなか自分一人で行こうというふうにはならなかったのでいい機会だった。
 松山城山頂広場の特設舞台の11列目。舞台の向こうには松山城天守。ライトアップされた壁の白さがいい感じ。
 仕舞は、わかりにくかった。歌われるとよくわからなくなってしまう。が、現代の歌謡曲でも、何歌ってるのかわからないような曲はたくさんあるから、同じようなものだ。
 狂言「呼声」(大蔵流)は、わかりやすかった。上演前にマイクであらすじを説明してくれるのだが、その説明がなくても十分内容が理解でき、笑うべきところではちゃんと笑えた。
 ここまでで20分経過。リング調整のためではない(笑)が、15分休憩。
 能「黒塚」(喜多流。他流派ではこの演目は「安達原」と呼ぶ。)は、あらすじ聞いてなかったら少し分かりにくかったかも。
 もう少し高校時代に古典を勉強していればもっとよくわかっただろうが、仕事柄、多少ではあるが、文語には慣れている。(←多少かよ。)
 能の中で里女が「なみそ」と言っているのを聞いて、「見ないで下さい」という意味だとすぐ分かった時は、真面目に仕事しててよかったと思った。(←どんな仕事だよ?)
 全体的にはとても面白かった。また機会あらば観てみたいと思った。