「グレートカブキじゃねぇよっ」
来月の新日本松山大会の観戦を誘いに行ったら、彼は言った。
「(ケガしてて)肩が上がらなくて、乱闘に巻き込まれたときに受け身がとれんから、やめとく。」
…断るのはいいが、断る理由が間違ってると思う。
その続き。
私:「おとといは歌舞伎観に行ったんですよ」
Oさん:「グレートカブキ?」
私:「何でだよっ、グレートカブキじゃねぇよっ。」(ハリセンボン春菜ふう。)
…グレートカブキは完全引退ではないが、松山くんだりまで来ることは、もうない。
で、
9月14日 愛媛県民文化会館メインホール
去年観た松竹大歌舞伎と比べると、客入りが寂しい。1Fの後ろ7~8列は空席。2F以上は各階1列ずつ座っていたかどうか?去年は松本幸四郎&市川染五郎というビッグネームだったが、今年はそこまでの知名度のある役者がいなかったからだと思われる。
今回はホールに入る前に、ロビーでイヤホンガイドをレンタル。(600円+保証金1000円)
詳しい仕組みはわからないが、周波数固定・受信エリア限定のAMラジオの生放送だと思われる。
そのまま聴いてると何を歌っているのかわからないような長唄の歌詞を解説してくれたり、時代背景や登場人物の説明をしてくれたり、これのおかげでかなりわかりやすかった。
1と4は舞踊だったのでイヤホンガイドが充分役に立ったが、この日のメインの演目である3は、大正期に作られた新歌舞伎とのことで、幕が上がるやいなや、登場人物のしゃべり方が、いわゆる歌舞伎ふうの抑揚のついたしゃべり方ではなく、普通にテレビで観る時代劇と同じ。
なので、ガイド無しでも完全に筋を追うことができ、ストーリーの展開もテンポがよく、お菊と青山播磨の心情の揺れもよぉくわかってとてもおもしろかった。
しかし、2人のやりとりが終わってその余韻を楽しみたいときに、絶妙のタイミングでイヤホンガイドが彼らの心情を説明してくれるので、それがかえって興ざめだったりした。
2の襲名披露口上では、主役の中村信二郎改め中村錦之助が言う。
「中村時広松山市長とは、小学校から高校のとき同級生で、この松山で襲名披露ができるのはしあわせです。」
…そういえば、ロビーに市長からの花輪が来ていたが、どこの学校なんだろう?
私は、初代中村錦之助(=萬屋錦之助)の記憶がほとんどないが、今ウィキペディアでみて、歌舞伎から映画・テレビにチェンジするのがいかに大変なことだったかということを思った。今では、幸四郎も橋之助も勘三郎もいろんなことやってるのに。
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